仕事をやっていく上での「伝える技術」

伝わらないことによるトラブル

事故が起きないように周囲から注意や呼びかけがあったにもかかわらず、そのことが受け入れられず、残念な結果になってしまった例は多くあります。
たとえば、雨が降ってきたためキャンプ中止の呼びかけをしたにもかかわらず、それを無視したために人が中州に取り残されてしまった事故。あるいは、飛行機の高度が落ちたのを管制官が注意したにもかかわらず、パイロットが無視したために墜落してしまった事故。いずれもヒューマンエラーの事例として有名ですが、相手が無視できないような、心を動かすような「伝え方」でコミュニケーションがはかれれば、ヒューマンエラーを起こす前に修正するチャンスをもっと増やすことができるのではないでしょうか。伝えたけれど伝わらなかった」ということをコミュニケーションの問題だと捉えることができれば、その人の資質の問題とあきらめることなく改善する余地を持つことができます。
これらは人命にかかわる社会的な問題ですが、人命にかかわらないまでも、情報が「伝わらなかった」という構造的問題を原因とするトラブルが、みなさんのビジネスシーンでも見られるのではないでしょうか。
「あの人は理解力が足りないなあ」「同じミスを何度もするので困るなあ」「あんな仕事、不安がらずにやればいいのに」など、リーダーが部下に対して感じる原因も、実はリーダーからメンバーに情報が正しく伝わらなかったのかもしれません。

伝え方3

リーダーは伝える力を養うべき

では、情報が正しく伝わらない原因はどこにあるのでしょうか?
コミュニケーションは双方が存在して成り立つものですから、伝える側にも伝えられる側にも原因の一端があるはずです。そして、チームにおいては、その原因を探り、問題を解決する責任がリーダーにあります。つまり、まずはリーダーが率先して伝える力を養わなくてはいけなということです。

 しかし、情報を伝えるということは難しものです。リーダーが情報を取捨選択し、加工し、わかりやすく正しく伝えようとしても、必ずしもそれがメンバーに伝わるとは限りません。人にはさまざまな思い込みがあるため、情報を伝えられた側は人それぞれの解釈をするからです。
レストランの料理に例えて説明しましょう。シェフはおいしい料理をつくろうと、食材を選び、加工し、盛り付けます。味見をしても最高の出来栄えです。しかし、それを食べるすべてのお客さんが「おいしい」と思うでしょうか? 味の好みは人によって異なりますから、なかには「まずい」と感じる人もいるでしょう。ですから、お客さんに合わせて料理をつくることが大切なのです。
コミュニケーションにおいても、伝えられる側の解釈まできちんとつながることによって、初めて正しく伝わるということです。

 

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